写真はキジラミの菌細胞で、
ひも状の構造が極小ゲノムを持つ共生細菌カルソネラ。
理化学研究所 宮城島独立主幹研究ユニット

理化学研究所 宮城島独立主幹研究ユニット

研究内容



昆虫細胞内共生系の解析

 昆虫には「菌細胞」とよばれる特殊な細胞を持ち、この中に相利共生細菌を収納しているものがいます。共生細菌は、宿主昆虫の親から子へと1億年以上にわたって受継がれ、その過程で多くの遺伝子を失っているなど、ミトコンドリアや葉緑体などのオルガネラと同様の性質を示すため、オルガネラの初期進化を理解するためのモデルとして注目されています。私はおもにアブラムシやキジラミを材料として研究を進めており、これまでに、オルガネラゲノムと同レベルにまで縮小した生物界最小ゲノムや、共生細菌から宿主昆虫への機能遺伝子の水平転移などを発見してきました。今後はこれらの研究を発展・深化させ、複数の生物がひとつの生物として振る舞うに至るメカニズムを解明していきたいと考えています。




関連リンク
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2006/061013/detail.html
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2009/090310_2/detail.html

http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2010/100223_2/detail.html